*音楽を聴くように、詩をお読みください  〜 作者より 〜    

『 The Quiet of Blue 』の作品の紹介です。  
    

その2.

Seaside ・ Red ・ Avenue



紅の光の花弁が海面に   無数に踊る光景を
見つめながら歩いて行く   夕暮れの砂浜に
流れている神秘的な    時間(とき)の小川(ながれ)に身を委ね
今日もノートに記していく   和歌の波動が潮騒
ささやく詩(うた)と混じり合って  奏でる美妙なメロディーに
耳を澄まして鞄から    レッドジャスパーを取り出して
そのハート形の鉱石を    手のひらに置き軽めに
投げながら紡ぐ言の葉が   夏の午後の温もりを
醸し出していく光景に     空を羽ばたくカモメたちが



見つめながら海鳥の   詩(うた)を詠いメリハリを
つけていった夏の日に  夜の闇が少しずつ
近づいてきてホワイトの  新月(つき)の光がやさしげに
海を照らして消していく   赤い和音の煌めきが
切なげに残すその音符を  鉱石(いし)で掬ってポケットに
しまったあと上を向くと   無数の星が燦然と
輝きながら讃えた   夏の夜の宙(そら)を泳ぐ
イルカたちの透明な  瞳の中に秘められる
銀河の和歌(うた)の微妙な波動